#0302 中国インフレで「世界の工場」の地位危うい!物価・賃金上昇継続でもはやメリットなし
しかし依然として高い水準を維持ち、市場の期待を裏切る結果となりました。
さらにデルタ株の感染拡大が中国経済の先行きに大きな影を落としています。
今回の3行まとめ!
- 中国で続く物価上昇
- 災害や原料価格高騰の影響も
- 賃金水準も上昇中
それぞれ前月と比較すると0.3%と0.5%の上昇となり、どちらも市場の予想を上回ったとしています。
原因としては感染症の影響と洪水など自然災害の被害が挙げられ、生鮮野菜の生産、貯蔵、輸送コストが上昇したとしています。
問題となっていた豚肉の価格は供給の増加に伴って急速に下落傾向を見せているようです。
しかし石炭や石油価格の上昇に伴って生産者物価指数が上昇しているようです。
また、最近では中国国内の人件費も少しずつ上昇傾向にあり、国際的な競争力低下が懸念されています。
香港メディアSCMPによると、洪水被害を受けた鄭州市にあるiPhone組み立て工場では、雇用契約時に最大1万元、約17万円のボーナスが支払われるそうです。
賃金自体は4,000元~4,500元、約7万円前後とされていますが、こうしたボーナスがなければ人材確保も難しいようです。
原因については「労働人口が減少し、特に低賃金下請け工場労働を希望する若者が徐々に減っている」と分析されています。
また「農村住民の年間所得はこの10年で3倍近く上昇した」が、「鄭州市の最低賃金はこれを下回り、工場に行く農村地域住民が減少した」としています。
編集所感
今回の概要!
- 不穏な空気の中国経済
- 忍び寄るデルタ株の脅威
- 揺らぐ世界の工場の地位
中国メディアは書き方が極端なんですよ。先月の記事ではもう安心みたいな感じでしたがまた予想外の微増。ちょっと慌ててます。
それでも現在の消費者物価指数だけ見れば、政府が政策によって制御可能な範囲と思われます。
豚肉は異常な価格高騰を経験した後、供給過多で大暴落が起きて元の水準に戻っています。
まだ卵や食用油などは高騰していることと、非食品については大幅な物価上昇が見られます。燃料費や自然災害の影響です。大変だね。
それらが生産者物価指数にも大きな影響を与えたようで、相変わらず非常に高い水準を維持しています。
これ、要するに工場で作ったものの価格が上がっているって事。これが米国を完全に上回ってて、中国国内のインフレ懸念を生み出しています。
中国国内の採掘関連、原料加工、製造業で大幅な上昇が見られるようで、これらが全体の水準を強力に押し上げているようですね。
米国のインフレ基調が中国の輸入インフレを引き起こしていることや、燃料費高騰で輸送費が上昇していることも一因でしょう。
原料費が高騰するので卸値も引き上げるほかなく、その結果がこうして数字にでています。
価格上げなきゃ企業の利益が損なわれるので、それで数値が高止まりというわけ。これが中国経済の回復に水を差すことは間違いないですね。
おそらく政府が積極的に介入して対策を行うものと思われます。放っておくと消費も萎縮してしまいますからね。
更なる問題は中国国内における新型コロナウイルスの感染再拡大です。
とはいっても今のところは1日150人程度で大したことないんですが、ゼロコロナを推進してきた中国にとってはこんな数字でも脅威のようです。
武漢市ではまた全住民対象の大規模なPCR検査を行うようですね。中国はこういうの徹底していますね。
せっかくの旅行シーズンなのに移動制限を行っていますからね。今は経済回復よりも感染症制御が優先されているようです。
中国では東京五輪が無事閉会し、次は北京五輪という気運が少しずつ高まっているようです。
少なくとも東京五輪よりはうまくやりたいという考えはあるようで、この時点で感染拡大を強力に抑え込んでおきたいようです。
中国としては可能であれば観客を入れたいようです。海外からはまず無理ですが、屋外競技は国内に限ればというところのようです。
こうした状況の中で、賃金上昇も中国の経済回復の足かせになるという懸念も出ているようです。
中国の最低賃金はここ数年ほぼ横ばいが続いていて、これだけを見れば何も問題がないように思えます。
しかし実質的な賃金は着実に上昇しているようで、東南アジア諸国よりも高い伸び率です。
中国の人件費は日本とほぼ変わらなかったり、職種によっては日本よりも高いものもあるようですからね。
中国市場自体は依然として魅力的ですが、中国国内に新たに工場を建設するメリットはそれほど大きくなくなっているということです。
東南アジア諸国もインフラが整っていますし、中国や周辺国へのアクセスもそれほど悪くない。
ご存知の通り最大の競合国はベトナムで、賃金も半分程度。今は感染症拡大でベトナム自体は大変ですけどね。
中国の優位性は巨大市場と整ったインフラではありますが、もう一つの懸念は欧米諸国との対立です。
クアッドやそれに賛同する国々が中国を排除したサプライチェーンを構築しようという動きがあります。
これは部品調達にも関わるので、中国進出を考える企業は色々と留意が必要となるでしょう。
これに対抗するように、中国政府も経済特区を作り、魅力的な支援策を用意して積極的な誘致を行っています。
最終的には各企業が事情に合わせて決定するわけですが、中国の優位性は明らかに薄れていると言えるでしょうね。
お〆め
みなさん、事故物件ってどう思いますか?安さだけが魅力ですけど・・・😅学生時代の知り合いが、実際に住んでみたらしいんですけど・・・😱
あつまれ!しらゆき姫のてんこ森
第131話 しらゆきさんと事故物件に住む知り合い
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