あつまれ!しらゆき姫のてんこ森
第121話 しらゆきさんと恐怖のブローチ
しらゆきさんがつぶやく公式Twitter(@owaraitoua)
(し)
オリンピック始まったね!見てる?わたしは何となくNHKつけたりしてるけど、流し見って感じかな。
なんか夢中になれる競技がないんだぁ。
(ゆ)うーん、
結果だけ見ればいいんじゃない?
(し)水泳の飛び込みとか、冬の競技のエアリアルとかはいいよね。
(ゆ)くるくる回る系ね。そういうの好きだね。
(し)あ、そうそう、
今日のニュースサイトに出てたんだけどね、
絶叫マシンに乗ってて空中でカモメに衝突だって!怖いねー。
(ゆ)うわっ、これ
期待して観てみたら大したことないね。衝突っていうか張り付いただけじゃん。
(し)うん、ちょっと
タイトルに騙されたって感じ。でもこれで思い出したよ。
わたしこの前出社の日、駅に向かって歩いてたらね、左胸のところに何かがぶつかったの。というか虫らしきものが停まったんだよね。
(ゆ)えっ?この前ってついこの前ってこと?
(し)そうだよ。本当にこの前の話。
感覚的にはどっかから飛んできたちょっと大きめの虫だって分かったんだけど、何故かそのときしばらくそのことを考えないように無視したんだよね。虫だけに。あはは。
だって頭の中が真っ白になってどうしたらいいかわからなくなったんだもん。
(ゆ)その表現好きだね・・・。
(し)へへっ。それでね、
停まったものを払うというのは、虫を触るということになるから論外でしょ?
何なのか見てみる、となるとすごく間近で見てしまうことになるから怖すぎてそれもないでしょ?
(ゆ)そのまま一緒に過ごすもないと思うけど・・・。
(し)そうこうしていると前から男の人が歩いてきてすれ違ったんだよね。
その人に思わず「わたしのここに何かいますか?」って聞きそうになったけど、もし「あぁ、ゴキブリが停まってますねえ」なんて言われたら正常でいる自信がなかったから、すれ違ったその人のことも無視することにしたの。
背筋凍りながら冷や汗が出てきてね、そしたらちょうど横断歩道が赤信号になったの。
(ゆ)暑いのに涼しくなったね。
(し)それで
このままブローチのように虫を胸にくっつけたまま電車に乗るわけにいかないと思ってとうとう
勇気を振り絞って洋服をパタパタってやってみたの。
何も起きなかったよ。恐る恐る自分の胸の方を見たらね、何もいなかった。どうやら当たっただけで停まっていなかったみたい。
(ゆ)うわっ、
残念なオチ・・・。
(し)もう本当にやめてよね!でもゾッとしたまましばらく歩いたからこの日は涼しく駅まで行けたんだよ。あはは。
(ゆ)タイトルにブローチっていうから蛾でも止まったのかと思ったよ。あ、この前うちのマンションの壁に停まってた巨大な蛾の写真見た?
(し)見たよ。ああいうの送ってくるのやめてくれる?
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