#0238 中国が医療機器でぼったくり?インドメディアの指摘に中国メディアが猛反発!真相は?
しかし価格が高騰し、インドメディアはその不満を中国にぶつけています。
一方で中国はインドの業者の問題として真っ向から反論!両国の感情は悪化する一方です。
今回の3行まとめ!
- 至る所でぼったくり価格
- 価格高騰の原因の一部
- 注文キャンセルの理由
中国政府やメディアはこれを真っ向から否定して大論争となっています。
インドメディアは10リットルの酸素濃縮器の平均価格が220ドル、約2万円から1,000ドル、約10万円に跳ね上がったと主張しています。
香港メディアはインドの企業からの声として「通常の2倍以上の価格で販売されている」としています。いずれにせよ価格は高騰しているようです。
(参考)SCMP 2021/05/12
原因としてはインドと中国の間での貨物輸送能力が低いため、貨物便の料金が高騰していることが上げられます。
また、感染拡大に伴って一時期港の操業を停止するなどしたことも影響していると考えられています。
さらにインド向けの医療物資の原料が供給不足から高騰していて、その影響もあるとしています。
中国メディアが取材した中国企業では「材料費が高騰しているにもかかわらず、インド向けの医療製品の価格を維持している」と主張しています。
中国側が一方的に注文をキャンセルしているとインドでは報じられていますが、これにも中国側は反論しています。
インド側が絶えず値切り交渉をしてくるため、いくつかの注文はキャンセルとなったということです。
双方のメディアで批判が過熱したり、一部の悪徳業者や優良業者の事例のみを取り上げるなどするため、情報が混乱しているようです。
編集所感
今回の概要!
- 実際のところどうなの?
- メディア同士の批判合戦
- お互い誤認識しか生んでない
「価格が5倍にあがった」という言葉が随所に見られますが、誰が何の価格を上げたのかがハッキリせず、見出しの文言の独り歩きが見られます。
わたしが調べたところでは、医療用酸素濃縮器のレンタル価格が5倍になっているというインドの国内ニュース。
一ヶ月6,000円程度だったものが、3万円程度まで跳ね上がったという事です。これはインドのレンタル業者が価格を上げただけです。
同じ記事では6万円程度で売られていた酸素濃縮器が2倍の12万円程度に値上げされたというものです。
これについては製造や輸送のコストが反映されているものと思われますが、どちらで不適切な価格引き上げがあったかは分かりませんね。
通常オンラインで5万円から30万円で販売されている酸素濃縮器は在庫切れ。家庭用も3倍に高騰していると言います。
インドメディアによると、中国の製造業者が以前より高価格を提示しているとしています。さらに品質は低下していると主張しています。
一方で、一部メディアは地元の転売業者が価格をつり上げていることも認めています。そして関連の詐欺事件では多く逮捕者も出ています。
混乱しそうなので一つくさびを打ち込んでおきますと、双方にまともな業者は存在し、その間では正常な取引が行われています。
そこでは価格高騰も常識範囲に抑えられ、中国企業は利益を削っているケースもあるようです。ただこれらはごく一部で全部でも大半でもないでしょう。
10リットルの酸素濃縮器は中国でも製造業者は限られていて、大半は中国政府やボランティア団体がインドへの支援物資として確保しています。
一般のバイヤーが本物の医療用機器を入手するのは極めて困難な状況で、仮に購入できたとしても十分な品質かどうか分かりません。
日本でマスクの供給不足が起きた時と同様の現象です。価格高騰、品質不良、悪徳な中間業者や販売者が溢れていたことと思います。
メーカーがきちんとしないものを納入するケースは中国でも確認され、問題提起されています。もちろん中国メディアは報じないけど。
ただ、インド仲介業者の知識不足や説明不足にも責任の一端はあると思います。
先日のマスクの話と同様で、悪徳製造業者はごまんといます。一方でまともなメーカーもきちんと存在しています。
しかし闇雲に探してまともなメーカーを引き当てるのは非常に困難で、見つかったとしてもこの混乱の中、十分な供給能力はありません。
そうした焦りにつけ込む人間がインド側にも中国側にも存在し、医療従事者などの利用者がそのとばっちりを受けているわけです。
この問題をバランスよく報じる必要がありますが、メディアというのは売れる記事を書きたいわけで、責任を相手国に押しつけがちです。
誇張せず、全体の一部を適切にクローズアップしている場合もありますが、問題は受け取る側はそれが全てだと思いがちであることです。
そして提供側も感情を掻き立てることを意図していて、一部の人はそれにずっぽりとはまり、ネット上で大きな声になるわけです。
読み物としては面白いのですが、偏った情報は全体像を見えにくくし、誤った認識をどんどん刷り込むことになります。
こうした誤った認識、偏った認識を基に物事を考えていくと、当然誤った、もしくは偏った結論にしか達しません。
結果としてこうしたものは娯楽に過ぎず、感情的になるため物事の分析や考察にはほとんど役に立ちません。これが両国の現状でしょう。
以前紹介した中国でボランティア活動を行っているハオナン氏は恐らく正確な情報を提供し続けています。
(参考)Weibo @郝南
彼は中国側の問題点を厳しく指摘してネットで袋叩きに遭う一方で、官営メディアや環球時報の取材も受けています。
(参考)CGTN 2021/05/18
中国のまともな一部の側面と、そうでない大半を客観的に捉えることができるためこのような事が起きているのでしょう。
中国製にあえて総合評価をつければ、やっぱりイマイチということになるのですが、まともな製品が貢献しているということも付け加えておきます。
とはいえ残りの大半がイメージを貶めているんですけどね・・・。中国の変化にはまだまだ時間がかかりそうです。
お〆め
そして・・・しらゆきさんが夢を諦めたキャッチコピー
この「おまけのおまけ・・・・」ってタイトル?なんかもっとかっこいいのがいいな。
このコーナーが楽しみで見に来てくれる人もいるみたいだから、おまけのおまけからレベルアップしていいよね。
「しらゆき劇場の始まりー」
そういえば、昔コピーライターになろうかなって思ったことあって、コピーライターの登竜門とかいうキャッチコピーのアイデア募集するのに応募しようと思ったことがあるんだ。
いろんな会社がキャッチコピー募集してて、好きな会社のコピーを考えて応募するの。
広告に採用されたり、表彰されたりがあるの。
それでね、グランプリ獲った住宅会社のキャッチコピーが、「有休取って家にいた」ってそれだけ。
(参考)宣伝会議賞 歴代受賞作品
負けた!と思ったね。それでコピーライターの夢は諦めたの。
というわけでみなさま、このコーナーのタイトル、いいアイデアあったらぜひ教えてくださーい!