#0228 中国をEUの攻撃から守り抜く親中国家ハンガリー!
親中国家ハンガリーが拒否権を行使し、この議決自体を葬り去りました。
ハンガリーは中国からの投資を多く受けていて、中国に問題はないという見解を打ち出しています。
今回の3行まとめ!
- EUの中国に対する非難声明の挫折
- 親中国家ハンガリーが牙を剥く
- 中国資本にズブズブ
香港の選挙制度改革は3月の全人代で採択され、EUはこれは直接選挙による国民の力の行使を低下させるものだと懸念しています。
昨年6月に制定された国家安全保障法により香港の民主化運動は力を失い、窮地に立たされています。
中国政府は彼らを破壊的で分離主義的、そしてテロリスト的で陰謀的と強く非難しています。
EUはこれに反対する声明を発表し、香港との間の犯罪者引渡し協定を適用しないことを確認するつもりでした。
しかしハンガリーの大使は常任代表者会議で拒否権を行使。これによりEUはこの声明を出すことに失敗しました。
ハンガリーはかねてからEUの中国に対する締め付けに反対していて、「中国の動向にいちいち反応する必要はない」という基本的な立場を維持しています。
ハンガリーは3月22日に行われたEU加盟国の外相会談でも、「中国への制裁は無意味で有害だ」と批判していました。
(参考)SCMP 2021/05/05
ハンガリーは中国の一帯一路構想にヨーロッパ諸国として最初に協力を表明し、最近では中国資本で高速鉄道建設を進めています。
さらに先日、中国の名門大学の一つである復旦大学のキャンパス設置が決定し、EU内でのトロイの木馬になりかねないとして波紋を呼んでいます。
(参考)index 2021/05/02
編集所感
今回の概要!
- 民主化とEU、そして中国
- 互いに引かれ合うハンガリーと中国
- 相思相愛?欠かせない相手
幅広い投資を呼び込むことで経済改革に成功し、他の東欧諸国に対してお手本的な立場となったようですね。
1999年にNATOに加盟、2002年にはEUへの加盟が承認され、2004年からはEUの一員となります。
しかし2007年の世界的な経済危機の影響をもろに受け、経済は急速に衰退。国家財政は危機的状況に瀕します。
それに引き続き起きた欧州危機で、EU内での国家間の格差が露呈し、EUの団結にほころびが生じ始めます。
EUの求心力低下を横目に、中国は欧州への進出を積極的に始めたのもこの頃です。
破綻したギリシャの港を中国国有企業が買収したというニュースは記憶に新しいかと思います。
中国は溢れるほどのチャイナマネーを主に中央や東ヨーロッパへ投下して影響力を強めていきました。
この頃ハンガリーでも現在の保守政党が政権を奪還し、反EU路線が鮮明化します。ハンガリーの移民拒否政策も記憶にあるかと思います。
一方で中国は、とにかくヨーロッパでの成功事例を作りたいと、ハンガリーに対して積極的な投資を持ちかけ、両国関係は著しく良好になります。
そして中国が一帯一路を提唱すると、更なる投資を呼び込もうとハンガリーはいち早くこれに同調したわけです。EUの警戒感を差し置いてね。
ちなみにAIIBへの加盟は創設当初ではなくて、2017年だったようですね。ちょっとこの経緯はよくわからないな・・・。
どうあれこうした両国関係はお互いにとって非常に都合の良いものになっているようです。
ハンガリーは地理的や歴史的な関係から、貿易相手の大半はドイツ、その次がロシアなどでしたが、新たな貿易相手として中国は急激に存在感を増しているようです。
一方で中国の一帯一路構想ですが、当初の想定とは異なってそれほど上手くはいっていません。
約束された投資は思ったほど実現しておらず、関連事業も期待されたほどの雇用は創出していません。
中国企業が中国の技術者を大量に連れ込むので、現地の雇用にはそれほど貢献していないというわけです。
ハンガリーでは2014年に中国との間で覚書が交わされ、中国企業が関与するセルビアとの間の高速鉄道建設は遅々として進んでいません。
何としてでもヨーロッパでの足掛かりを確保したい中国は昨年、建設資金の85%を融資することでハンガリーと合意します。
これは金利的にはハンガリーに有利だということですが、10年間全てのデータを機密扱いにするという怪しい条件が付けられました。
ともかくとして、老朽化で今やバスよりも遅いと不評なハンガリーの鉄道は、2025年に高速鉄道として生まれ変わるそうです。
当初は時速300kmなんて話だったようですが、貨物中心なので最高時速は150km程度とか。
端的に言うと、ハンガリーはチャイナマネーに最も毒された欧州諸国の一つというわけです。
経済成長を維持するためには中国の人権状況などに構っている場合ではないのです。他のEU加盟国とは考え方が全く異なります。
移民反対など、むしろ保守色を強める政権は反EUです。
新型コロナウイルス感染拡大の際に、ハンガリーは大量に中国から医療物資を購入しています。無償支援じゃなくて購入だって。
最近ではEU加盟国で最初に中国ワクチンを承認し、実際に購入しています。
(参考)NHK 2021/02/17
欧州全体としては、人権問題や南シナ海を巡る動き、経済侵略に対する警戒、ロシアへの接近などから中国への信頼感は低下しています。
5G事業についても、米国の圧力を受けてHUAWEI排除に踏み切った国も多くありますね。
セルビアやハンガリーといった米国の影響力が及ばない欧州諸国に対して、中国は良好な関係を維持するため注力しています。
特にハンガリーはEU加盟国であり、今回のような反中政策に拒否権を発動できる非常に重要な国家です。
両国の利害は見事に一致しているわけです。
お〆め
(参考)JETRO 2021/04/20
で、結局のところ親中ってことなの?
(参考)HCLU 2020/01/30
なので政府が中国を賞賛すればメディアが賞賛して、国民も賞賛してしまうような仕組みらしい。
一方でEUに対する不信感が強いからね。だから今回のようなEUの反中政策には堂々と拒絶するんだよ。これは中国にとって極めて好都合。
そして・・・・しらゆきさんと肉のデコレーション
なんでかというと、自分のペースで焼きたいからだよ。
焼肉といえばね、会社の歓迎会とか送別会とかで10人くらいでコロナ前には年に2~3回行ってたんだよ。
でね、わたしの中で絶対に近くに座ったらいけない要注意人物が数名いるの。たいてい30代の男性なんだ。
それを自分で食べてくれれば特に何も言わないんだけど、そうじゃないのーっ!
焼けたらすぐにそれを周りの人の小皿にポイポイって入れていくの。しかもタレが入っている小皿にね。
「わたし、自分で取るんで大丈夫です」って拒否してるのに、「大丈夫大丈夫、遠慮しないで食べて食べて」って言うの。
だから勝手に焼いて勝手に乗せるんだ。あれ、そういうおじさん式注文がそもそもの原因なんだよ。
とりあえずカルビ3人前と、タン塩2人前とーみたいな。
だって「しらゆきさんよく食べるな」ってまた肉を置くんだもん。肉がたまって肉のデコレーションだよ。にくでこっ!あはは。
大きめのキャベツをね、タレの小皿にかぶせてみたの。そしたらキャベツで蓋されてたから置けなくて別の人のお皿に置き始めたんだ。