#0226 中国への行きすぎた配慮でファイブアイズから追い出されそうなニュージーランド
背景には中国への経済依存の高まりがあり、国益を確保したいと現政権が考えているためのようです。
これにファイブアイズ加盟国は批判の声を荒げています。
今回の3行まとめ!
- 人権か国益かで揺れ動くNZ
- 政府の態度に内外から批判集中!
- ファイブアイズから追放されるかも
欧米を中心とした民主主義国家では、中国のウイグルにおける人権侵害に対して非難の声を上げています。
今や各国の経済に対する中国への依存度は高まっていますが、特に人権への関心が強い欧州では中国に対する批判は厳しいものがあります。
しかし太平洋の小国であるニュージーランドは、自国の経済的な国益を考えるあまり、思い切った決断ができずにいます。
ファイブアイズは中国の人権問題に対して共同声明を出そうと動いていますが、ニュージーランドの外相が難色を示したため波紋を呼んでいます。
ニュージーランドにとって中国は貿易額の約3割を占める重要な顧客となっているため、独自の外交政策を取る必要があると考えているようです。
内外からの批判が高まる中、アーダーン首相は人権に対してはこれまで同様強い姿勢で臨むとする一方で、独立した外交政策が必要と外相を擁護しました。
国内では人権を優先すべきという声が高まる一方で、政府は未だ曖昧な態度と発言を続けているようです。
議会では、ほかのファイブアイズ加盟国同様、ウイグルへのジェノサイドに関する非難決議の投票が要求されていますが、与党が反発しています。
(参考)stuff 2021/04/28
他のファイブアイズ加盟国からは、ニュージーランドはファイブアイズから外すべきだという声も囁かれ、岐路に立たされています。
編集所感
今回の概要!
- 人権は大事だが国益の確保に・・・
- どっちの圧力に屈するか
- 同調できなかった背景にあるもの
世の中にはお金よりも大切なものがある。こう言い切ることは簡単なことではありません。今の世の中、何をするにもお金が必要です。
国家の場合は個人個人の問題とは異なると考える政治家も多くいます。わたしはここでは何が正しいかとは言いません。
人権への意識が高いというのか関心が高いヨーロッパのいくつかの国は、中国への批判を強めています。こんなの当然でしょ?という感じで。
他の地域では、そもそも人権問題への意識が薄かったり、なによりも経済重視だったりしてだんまりを続けている国が多いです。
見方を変えれば既存の資産への依存に似ている点があると思います。例えば化石燃料への依存や原発への依存もそうでしょう。
これまで通りで良いだろうという考えと、なくなれば新しい方法を何とか見つけ出すまで、という考えの二つがあります。
どのタイミングでどう切り替えるか、そもそもどう考えるかは意見が大きく分かれるところでしょう。
中国に対してですが、経済より人権を重視して対峙し、様々な報復を受けている国としてニュージーランドの隣国オーストラリアが挙げられます。
少し前までは親中だとか、経済的に侵略を受けているなどと揶揄されていましたが、最近は対立を鮮明にし、輸入禁止措置など厳しい反発を受けています。
隣国がこうして堂々とした態度を見せるので、ニュージーランドとしてはかなり気まずく感じているようです。
そして世論も政権に対し、一体何をしているのか?という声を上げています。
これは日本と韓国にも当てはまりますね。韓国は一貫して中国への人権問題について政府が触れることはありません。
中国の言うように、内政問題なので・・・と考えているかどうかすら分かりません。とにかく経済重視で日本や米国の呼びかけを無視しています。
日米韓の三国同盟の足並みが揃わないのは日韓関係の悪化だけではなく、韓国の中国寄りなコウモリ外交のためとも見て取れます。
オーストラリアはニュージーランドに対してあれこれ文句を付けています。ファイブアイズ加盟国ですからね。
(参考)VOA 2021/04/29
一方で日本から韓国に、中国を非難せよなんて事は表向きには言っていないです。日本も人権問題を非難する一方で、経済連携は進めていますから。
あ、これは最近中国が仕切りに日中韓3カ国の経済連携と発言して米国を牽制し続けているだけかもしれませんけど。
ただ、連携についての会合も行われていることは事実です。まあ、別に全ての経済連携を停止しろという話ではないし。
ファイブアイズの中でニュージーランドは最も小さな国であり、中国からはファイブアイズの弱い鎖などと指摘されていました。
これはオーストラリアもそうでしたが、今はオーストラリアは中国にとって厄介な相手でしかありません・・・。
ニュージーランドの現政権が簡単に決断を下せないのには様々な理由がありますのでこれについて説明しておきましょう。
現在の政権与党労働党は中道左派、社会民主主義政党で、保守性向で親米親豪の野党国民党の対立軸として二大政党の一角を担っています。
なのでファイブアイズの方針=ニュージーランドの方針という安直な考え方には同意せず、独立した外交政策を取るべきと考えているのです。
これ自体は悪いとは思いませんね。選択や結果はどうあれ、国家というのはこうやって主体性を持った判断をすべきだと思います。
ニュージーランドはかつてイラク戦争に反対し、ファイブアイズから追放されそうになったという経緯もあります。
この時も労働党が政権を握っていました。イラク戦争の結果を見れば正しい判断だったようですね。
アーダーン首相は一貫して中国の人権問題は厳しく指摘し批判してきたとしています。これは確かにその通り。
ただ、オーストラリアのように徹底抗戦を行って報復を受けた場合、ニュージーランドの経済が耐えられないだろうとも考えているのでしょう。
問題は中国とのFTAアップグレードで中国依存を高めてきたことが原因で、その結果経済的に従属せざるを得ない状況を生んだことでしょう。
独立した外交政策、国益重視と言えば聞こえはいいものの、実際は中国依存のため、強く対峙できない体質になったということとも言えると思います。
お〆め
そして・・・しらゆきさんへの事情聴取
隣の家と壁がくっついてる戸建てっぽい集合住宅に住み始めたけど、「お隣さんにはもちろん挨拶に行ってないよ」って言ってた。
下の階は30代くらいの女性が住んでいるんだけどね、これまで物音一つ聞こえなかったんだよ。それが今回初めてドスンドスンって音がしたの。壁を伝って響くような怪しい物音だったよ。
「何かこの時間に下の階に変わった様子なかったか覚えてないか?」って私の家にくるかもしれないってね!事情聴取じゃなくて、聞き込みっていうのかな?
その時に、慌てず上手く答えられるようにしっかり時間を確認しておいたんだよ。
「実は先日の大阪のマンションでの殺人事件がありましたでしょう?そのニュースを見ていたところでしたので、時間や状況などを確認しておいたのです。」って言うの。