#0168 トランプを黙らせたSNSと中国の言論の自由批判!
中国メディアがトランプ米国大統領のTwitterアカウント永久停止について、米この言論の自由は二重基準だと批判しています。
また、これに関連して、なぜ香港の暴力的活動家達のアカウントが停止されないのかと批判しています。
そして中国共産党指導部のように完全に統制して安全なネット環境を提供すべきとなぜか上から目線です。
今回の3行まとめ!
- 中国メディアの米国SNS批判
- 香港活動家アカウントも停止すべき
- 中国こそが安全なネット環境
(参考)環球時報 2021/01/10
環球時報の英語版であるGlobal Timesも、欧米諸国の言う言論の自由はダブルスタンダードだと痛烈に批判しています。
これは最近習近平国家主席が言論の自由について批判した発言に同調するもので、言論の自由というものが曖昧でデタラメなものと主張したいようです。
また、今回のアカウント停止に関して、香港の暴力的な民主主義運動のアカウントはなぜ停止されないのか?と批判しています。
どちらも暴力の煽動であり、中国当局が行っているように、香港活動家のアカウントについても停止されるべきだと主張しているわけです。
Global Timesはさらに、GoogleとAppleのアプリストアから削除されたParlerについても言及しています。
Parlerはいわゆる保守派が集うSNSアプリで、アプリストア側はこれを好ましくないとして削除しました。
Global Timesはこれについても香港の活動家達の暴動を対比させ、自らの香港への対処を正当化させようとしています。
一方でFacebookやTwitterが中国関連のアカウントを削除したり、香港警察を支持する投稿をした著名人のアカウントを停止したことを非難しています。
中国は指導部の下に健全なオンライン環境を提供しているが、アメリカは暴力的な煽動と偏った対処が続いていると嘲笑しています。
編集所感
今回の概要!
- 中国に批判する資格は全くない
- 変化を続ける言論の自由
- 結局マスメディアが支配する
ただその背後には中共が絶対的に正しいと立証するためだけという理由があるので全く褒められたものではありませんが・・・。
中国メディア、いや、中国社会の問題点は、その刃が決して中国共産党に向かないという点に於いて、非常にいびつな形をしています。
その部分を完全に隠して他者を批判するというのもね。まあ環球時報の場合は読者は中国人だけだからそれでいいんだろうけど・・・。
Global Timesは英語とはいっても実際に読むのは中国人と、わたしみたいなおかしな人だけ。
ただ少しは中国人以外を意識した内容になっていて、論理的にはしっかり作られています。
繰り返すけど中共批判できないという点を突けば簡単に崩れ去りますけど・・・。
そういう点は隠して、「安全なインターネット環境」という言葉に徹しているわけです。自由が必ずしも安全ではないと言うわけです。
言論の自由というのは曖昧な概念であるという点は確かで、何を言ってもいいというわけではないという暗黙のルールがあるわけです。
差別的な発言はダメとか、今回のように暴力を助長するのはダメとか。
中国はそこに余計なルールが付いているので、とてもではないけど言論の自由とは言えないです。
わたしたちが現在直面している世界も、完全に自由というわけではないので、その差はほとんどないとでも中国は言いたいのでしょう。
全然違うよ。言論の自由では批判が自由にできるんだよ。
以前からTwitterやFacebookではいわゆる極右の過激な発言は排除されたりアカウントが停止されたりしています。
価値観が極端に振れると暴力的であったり差別的なものが増え、憎悪に満ちたものになるというのがSNS側の言い分でしょう。
それは確かに認めますけどね。かなり過激なものが多いです。YouTubeもそういうのを一掃しましたよね。まだまだはびこっていますが。
こういったものも時代の流れと共に変化していくので、発言者も、それに応じてさらに発言する人も対応していく必要はあると思います。
まあ、ただ過激化しやすいので根源となるトランプ大統領のアカウントを停止するというのはどうかと思いますけどね。
ただそれはプラットフォーム側が決める話なので、従わざるを得ないのでしょう。影響力が大きければそれなりの発言もすべきでしょうね。
不公平だなと感じるところもありますが、SNSというのは所詮メディアであって、事件の発端になりたくないし、スポンサーに気を遣いたいわけです。
これは他のマスメディアと同じで、大きくなればなるほど自由は制約される。テレビや新聞だって規制の枠が決まっていて、はみ出さないようにしています。
そういった枠に囚われない小さなメディアや、オンラインメディアが出てきて人気を得たのは、一部の人から強烈な共感を得たからです。
ゴミYouTuberが人気を得るのもそうした欲求や価値観の一致から起きたものということです。
ただSNSが巨大になると、既存のマスメディアと同様に規制がかかり始めるわけです。わたし達がこれまで経験してきたように。
そうなるとそこから脱した小さなコミュニティが発生するわけですが、GoogleやAppleが支配している環境下では、見つかり次第削除されるわけです。
それが今回のParlerというアプリです。その他にも大型プラットフォームから脱したものの、Googleの検索結果に出てこないというメディアも多くあるでしょう。
だからといって中国のような管理体制が優れているとは誰も思いません。中共に不都合なものは全て潰されるので、もっともっと酷い状況です。
言論の自由が良くなっているのか悪くなっているのか判断はしませんが、色々な試行錯誤の下にいつも着地点を探して旅を続けています。
中国のように、中共という一つの価値観が全てではないし、様々な意見が自由に飛び交う空間であり続ける事は変わりありません。
中国メディアは所詮国内のウケ狙いと、言論の自由を皮肉っただけに過ぎません。そうして習近平発言を正当化している飼い犬の発言です。
お〆め
発言内容の問題というより周りの行動でとばっちりを受けたって感じ。
意識していてもしていなくても、規約には同意しているからサービス提供者が都合良く自由にできるからね。
たまに茶化したりすることもあるけど、無条件に批判や賞賛もしないからね。報道を基に色々考えて意見するだけ。
現政権は擁護するけど、同じ事を別の政権がやったら非難するとか考え方としてはよくないね。
ただ、政治家が人のことを棚に上げて批判ばかりするからそれが反映されてるのもあると思うけどね。