#0133 韓国サムスン電子また中国工場撤退!今度はテレビ!中国では高くて使えないと低評価!
今回の3行まとめ!
- 中国でシェア減少のサムスンTV!
- 中国工場次々撤退!
- サムスンTVは使えない!
これは「グローバル生産拠点の運営効率化のためであり、中国市場の撤退ではない」としています。
中国でのシェアは売上高ベースで今年の上半期は4.8%となり、これは2014年の9.3%の約半分で、中国勢に押されて第8位にまで転落しています。
サムスン電子は中国の他にロシア、メキシコ、ベトナムでTVを生産していて、中国の生産減少分はベトナムに移ると予測されています。
原因の一つは中国での人件費の高騰があるとされていて、ベトナムと比較すると2.5倍近くになると推算されています。
サムスン電子はこの2年間でスマートフォン工場2箇所、PC工場、そしてこのTV工場と4つの工場を撤退。
先日はLCD工場の売却も報じられています。
サムスン電子は中国でのTV販売は全世界の2.5%に過ぎないとしています。
中国メディアはサムスンのこれらの動きは中国からの撤退ではなく、むしろ投資額は増加しているとしています。
(参考)時代財経 2020/09/15
また、サムスンのテレビは価格的にも機能的にも魅力に欠けていると指摘。
OSにAndroidを使わず自己開発OSが搭載されているため使いづらいという低評価を受けているようです。
編集所感
今回の概要
- 中国で売れなくなる物
- 中国に投資継続中!
- 韓国が中国に取り込まれる?
面白おかしく言えば、サムスンまた中国から撤退とか退場とか言えるわけですが、どちらかと言えば中国が見捨てられているという状況です。
スマートフォン工場はインドとベトナムに、PCもベトナムかな?そしてTVもベトナム。
LCDは事業自体が撤退していて、今後はQLEDやQD-OLEDに注力していくそうですね。
TV工場跡地も中国メーカー、台湾メーカーかな?が欲しがっているようですね。
(参考)AmTRAN
あれ?このメーカーはベトナム工場を持っているみたいだし、今年は業績が今一つとしているけど要るのかな?
どうあれ、サムスン電子としては良い意味での戦略的撤退と言えるでしょう。
このTV工場、一時期は4,000人近くの従業員がいたらしいですが、今は300人程度。
電話をかけてみたら全然繋がらなかったということですね。もう何もしてないのかしら?
スマートフォンにしろPCにしろTVにしろ、中国ユーザーのニーズには応えられていないこともあってシェアを大幅に落としているようですね。
かつての日本の家電メーカーの凋落を想起しますね。現地のニーズを外すと売れる物も全く売れなくなります。
乱暴に高機能高価格なグローバルモデルを押しつけても上手くいかないということですね。
サムスンは家電の方ではそうしたローカライズではうまく言っているようですが、中国ではことごとく上手くいかなかったということです。
中国は国内企業への愛国意識が高いですし、テレビやスマートフォンに関してはサムスン電子の優位性はないと感じているんでしょうね。
サムスン電子のブランド力が、中国では浸透していないということですね。
どんどん技術格差が埋まっていく中で、中国でも売り続けられる分野ってなんなんでしょうね?
自動車もそのうち分からないですよね。
中国メディアはサムスン電子はローエンドな分野。どこでも生産できるようなものはどんどん海外に移転させて、ハイエンド分野は中国への投資を続けるとしています。
西安の半導体工場に追加投資をしていることや、サムスンSDIが電気自動車用バッテリー工場に投資していること。
天津に積層セラミックコンデンサ製造工場を建設していることを指しているようですね。
さらに吉林省長春市の国際協力モデル区への大規模投資のことも指していると思います。
(参考)新華網 2020/07/02
ここに韓国企業と共同で世界最先端の先端技術研究開発製造拠点を構築して、各分野をリードしていこうということらしいんですね。
韓国企業の重要な開発部門を中国国内に取り込もうという事のようなんですが、わたしは技術流出特区になりそうな気がしています。
食品や農業、バイオ、もちろんICTなども含まれていて、もはや何でもありなんですけど、韓国企業にそれほどメリットがあるのかなと思いますね。
ビザ要件の緩和なども含まれていて、中国の中に韓国経済特区を作ったみたいな感じでわたしは気持ち悪いんですが、文在寅大統領は賞賛しているようです。
文在寅大統領は「中国の夢が韓国にチャンスになるように、韓国の夢も中国に役立つことを願っている」なんて言っていますからね。
まあ、これは中韓首脳会談の席での発言なのでこうなりますけど、中国への警戒感を忘れないようにしないとと思います。
えっ?そんなのいらない?
お〆め
あと、米中対立が激しくなって、世界的に反中国の流れがあるから、中国で生産する意味合いがなくなってきているってこと。
ベトナムやメキシコで作っていれば、そういう政治絡みの拒絶感は生まれないから安心ってことですよ。
国内向けは輸送コストがかからないことを考えればまだ残るかもしれませんけど、それも徐々に減っていくのかな・・・。
一方で中国メディアはそれに反論するように中国への投資は増加しているとしていて、こちらの方が正しい判断だと思いますね。
でもサムスンは継続投資をしているから批判する必要もないって感じ。