#0113 ロシアの怪しいワクチン、フィリピンが採用へ!韓国も生産で協力?
今回の3行まとめ!
- ロシアが新型コロナウイルスワクチンの開発に成功?
- 専門家の間では安全性不十分との指摘
- 採用に名乗りを上げたフィリピン、ブラジル
このワクチンはソ連が世界で初めて打ち上げた人工衛星にちなんで「スプートニクV」と名付けられました。
(参考)RT 2020/08/11
しかしこのワクチンは第二相臨床試験を終えたばかり。数十人でしかテストが行われていないとして、専門家の間では安全性が疑問視されています。
また、臨床試験データも公開されておらず、海外からは国威発揚のために安全性を軽視しているという見方が大半です。
これに対してプーチン大統領やロシアの高官達は完全に安全だと主張しています。
プーチン大統領は自分の娘が接種して効果があったと話しています。
ロシアは年末までに大量生産に入り、既に注文が入っている20カ国に提供するとしています。
この発表にいち早く反応したのがフィリピンのドゥテルテ大統領で、フィリピンはこのワクチンの臨床試験を行うと明らかにしています。
その第一歩としてまずは自分が接種するとしていますが、大統領安全保障グループがこれを許可するかどうかは分かっていません。
フィリピンの他にもブラジルのパラナ州がこのワクチンの現地生産のために協議を進めていると報じられています。
この発表はブラジルの規制当局と保険専門家を驚かせました。
感染者数が米国に次いで2番目に多いブラジルは、1年以内に英国と中国のワクチン生産を開始すると発表しています。
ブラジルの保険規制当局は、ロシアのワクチンは認可申請すら受けていない状態なので、安全性についてはコメントできないとしています。
編集所感
今回の概要!
- ロシアが第3相臨床試験をスキップ
- 20カ国ってどこ?
- フィリピンは本気なの?
ロシアのこのワクチンは7月末から8月初めの段階では、これから第3相臨床試験を開始すると各所で報じられていました。
今回の発表はそれをスキップして完成としたわけで、この対応を専門家が疑問視しているというわけです。
難病などで十分な被験者が確保できない場合は第3相臨床試験が実施できずに提供開始されるケースがあるそうです。
しかし新型コロナウイルスに関しては数万人規模の臨床試験を行うことは可能で、このプロセスを省略すべきではないというのが基本的な考えのようです。
ロシアは20カ国以上から10億回分以上の注文が入っているとしていますが、これは多くの国が第3相臨床試験に参加を表明していたものを数えていると思われます。
20カ国以上も?どこの国?なんて思いますが、一部は明らかになっています。探すのに苦労しましたけど。
フィリピンは大統領が演説で話したので大ニュースになっています。
ブラジルは感染者が多いからきっとあるだろうと思って検索してみたらひっかかりました。
中国の第3相臨床試験を受け入れたUAEも手を上げていそうだと思って検索したらひっかかりました。
その他インド、インドネシア、サウジアラビア、メキシコ。ここまでは明らかになりました。
まあ人口が多かったり感染者が多かったりする国ですね。
ただこれは第3相臨床試験に参加を表明したということだと思いますね。
どうやらインドは高い関心を示しているようで、ひょっとしたら生産に前向きかも知れません。
おっと。インドの報道ではインド医学研究評議会がこの情報を否定していますね。どうやら危険視しているようです。
このインドメディアから新たな詳細がわかりました。
インド、韓国、ブラジルなどのファンドと提携して、サウジアラビア、トルコ、キューバなどで量産を開始する計画だそうです。
おお、出ました。韓国のいくつかの大企業と韓国国内の生産に関する協議を進めているそうですね。
(参考)MK 2020/08/13
ただロシア側のコメントの引用で、韓国側からの報道ではないので怪しいようです。
多分完成したら生産するという協議だけ以前から進んでいて、このワクチンの安全性が韓国で承認されたらの話だと思います。
韓国メディアを探しても、韓国政府や韓国の専門家からのコメントは今のところないようですね。
まあ、キューバでの生産というのは凄くありそうですけどね。一応医療では物資不足なものの、先進的なはずのキューバの保健当局が許可するかどうかわかりませんけど。
政治的な関係を優先してしまうのであればある意味医療モラル崩壊ですけどね・・・。
そもそものワクチン完成というのも極めて怪しいですし、各国への展開についても疑問だらけです。
WHOも疑問視していますし、中国も海外メディアの引用のみで、このワクチンについての独自の報道はありません。
外務大臣の記者会見でもまだ触れていないということかな?箝口令が出ているかもしれませんね。
フィリピンのドゥテルテ大統領は当初からワクチン入手については積極的で、中国だろうが台湾だろうがお構いなしの姿勢を見せてきました。
なので今回の報道はそれほど不思議ではありません。とにかく感染症を抑えたい一心なのでしょう。
でも保健当局が臨床試験データを公開しない秘密主義のワクチンを承認するかは別問題だと思います。
これからフィリピン国内もまだ揉めるのではないでしょうかね。
お〆め
ロシアも結局は先に医療従事者や学校の教師が接種して、その後に拡大していくという計画のようですね。
どれも第2相臨床試験終了後は懐疑的な状態なんですよ。第3相臨床試験で本当に使えるかどうか実証するわけなんです。
今はそういう段階で、本当はこれから第3相臨床試験に入るところを完成したと言っちゃったんです。
今のところ世界中に他の製品がないわけですから、仕方なく手を出す国がいくつかあると見込んでこうした手順にしたみたいです。
(参考)鳳凰網 中国人の反応
普通はしないですけどね。信頼性が著しく失われるので。
ただ、今回のロシアのように、国威のために偽装する可能性はあるかもしれませんね。
とはいっても中国もいくつかこの最終段階に来ているので、どれかが成功すればいいくらいに考えていると思います。
そして・・・
ゆるりんはもう作らないの?