#0104 中国ワクチンに群がるブラジルやフィリピンなどの新興国!安全性は大丈夫?
今回の三行まとめ!
1. 中国ワクチン、第三相臨床試験開始!
2. ブラジル、UAE、バングラデシュが中国ワクチンで臨床試験
3. フィリピンは早期入手を中国に懇願
中国企業はその他にシノバック・バイオテックがブラジルで9,000人を対象に第3相臨床試験を開始。
さらにシノバックはバングラデシュでも第3相臨床試験の認可が下り、勢いを増しています。
中国は国内の感染者がそれほど多くなく、こうした感染者が多い国との協力関係を必要としています。
ブラジルは第3相臨床試験に参加する条件として、現地で1億2000万回分の生産許可を得ることとなり、双方にとってメリットがあるということです。
一方でここのところ反中姿勢を見せ始めたフィリピンですが、こちらも感染が非常に拡大して政権の悩みの種となっています。
そのためドゥテルテ大統領は中国側に対しそのためドゥテルテ大統領は中国側に対し、優先的にワクチンを供給するよう懇願したと話しました。
しかしフィリピンの元保険庁長官は、試験中の中国ワクチンが国内に密輸され、高価で取引されているとして警鐘を鳴らしています。
フィリピンの食品医薬局(FDA)にも通知をしていて、FDAの承認がおりるまで使用しないよう呼びかけようとしています。
フィリピン政府はこの他にも米国、台湾、英国の開発者と連絡を取り、早期に購入できるよう呼びかけているようです。
ドゥテルテ大統領は、ワクチンのためなら政府の財産を売ってでも資金を調達するとしています。
フィリピンではまだ新規感染者増加が衰えず、7月26日には累計で8万人を超えています。
編集所感
今回の概要!
1. 中国の不良ワクチン事件
2. 各国のワクチン開発状況
3. 国家間の協力と供給先
中国国内の2社が製造した狂犬病ワクチンが品質基準を満たしていないにも関わらず出荷流通し、大半が子供たちに使用されたという事件です。
この時中国メディアは健康に悪影響はないと専門家の見解を報じましたが、中国全土は不信感で包まれました。
いや、世界中ですね。中国のワクチンのイメージを大幅に下げましたね。
しかし今回、それはもはや昔話と言わんばかりに中国は人民解放軍も含めて各企業が開発競争に乗り出し、早くも第3相臨床試験にこぎつけています。
新型コロナウイルス対応で威厳を見せたい中国はワクチン後進国でありながらここまで辿り着きましたね。
ワクチン開発に関してはこういう医薬品という分野ですので、中国が何かしらズルをしてというのは基本的にないと思いたいです。
そういうのをやってしまうと、また根本的に信頼が揺らぐので、本当に総力をかけてこの段階まで辿り着いたと仮定しておきます。
そこを疑うと話が進まなくなるので。
中国に限らずですが、通常ですと数年間かけて副作用などの安全性を確かめてワクチンは一応の完成を見るわけですが、今回は事態が事態だけにいくつかは省略されると思います。
どこのメーカーも年内であったり年明け早々の供給開始を目指していますから。
そういう点では、欧米企業が採用しているメッセンジャーRNAという方式。これはこれまでに承認されたことがない新しい技術ということで、専門家の一部は不安視しています。
英国・アストラゼネカ・オックスフォード大学のウイルスベクターも副作用がやや気になるとのことですね。
一方で中国企業は不活性化ワクチンというこれまでのインフルエンザなどに使われている従来の方式ですので、安心感があるとされています。
(参考)ロイター 2020/07/10
中国企業大丈夫か?というのとは別ですよ。
ほかにも開発中のものはありますが、感染拡大が続く国ではいち早くワクチンを手にしたいと陣営がわかれているようです。
インドは英国ワクチンとライセンス提携を結んでいて10億回分を製造するとか。米国にも3億回分供給される予定で、日本政府もこちらと協議中。
ブラジルは中国ワクチンで1億2000万回分。中国国内でも1億回分製造するそうで、勢力図が見えてきます。
EUも4カ国が共同開発しているようで、これをEU域内に供給したいとしているようです。
どこにつくか、自国開発を進めるかなど、各国は迷うところでしょう。とにかく有効なものを早く大量に手にしたいわけですから。
もうこれまでの国との関係と運に任せるしかないわけです。
効果が出なければ改良を待つしかないでしょうし、断念と言うことになれば乗り換えなければなりません。
それにしても中国の試験中のワクチンが海を渡ってフィリピンにまで不法に行っているとはね・・・。
そう考えると管理は大丈夫なのかと不安になりますね。
フィリピンも中国とは距離を置くようなことを散々しておきながら、いざとなると中国しか頼れないというのもどうなんでしょう。
報道では中国だけフォーカスされていましたが、米国や英国、それに台湾と、いずれも中国と関係の悪い国にも声を掛けているので、本当になりふり構わないというところのようですね。
お〆め
それとオリンピック選手とか特権階級。
多分投資目的で転売したら批判を浴びるだろうし。
それでも区が負担してくれないかなぁ・・・。
そして・・・。
鉄鋼の次は造船だね。造船を勉強したい。