#0229 中国の情報隠蔽!豹が逃げ出していたのに1週間以上住民に公表せず・・・。そして遅れて謝罪
サファリパーク側は、幼いヒョウで攻撃性はなく、パニックになるため公表しなかったと弁明。
なぜこういうことが起きてしまったのかを読み解いていきます。
今回の3行まとめ!
- サファリパークからヒョウが逃亡?
- だんまりを続けたパーク側
- 地方政府の発表から一転謝罪へ・・・
(参考)極目新聞 2021/05/08
5月1日に近隣の茶農家がヒョウのようなネコ科の動物を発見。写真を撮影したのが最初だという事です。この時はすぐに通報されませんでした。
5月6日にも同じ村でヒョウが目撃され、午後から警察が捜索を行いましたが痕跡すら見つかりませんでした。
この時パークのスタッフはメディアに対し、園内から動物が逃げ出したという事実はないと話したようです。
この時に林業局から豹が出没したという報告を受け、人員を派遣して救助に協力したと話していたようです。
5月7日の夜8時頃。今度は街中でヒョウが目撃され、通報されました。この頃各地で目撃情報が相次いで報告されましたが、パークはヒョウの逃亡を否定しました。
5月8日の午前10時、パークはセキュリティー上の問題があるとして開園を中止すると発表。この時にもヒョウの逃亡は発表されませんでした。
8日の午後、富陽区人民政府情報弁公室が微博で杭州野生動物世界からヒョウが逃亡したと報告書を発表。
これによると3頭の幼いヒョウが逃亡し、うち一頭はすでに捕獲されたとのことです。この発表後17時頃、2頭目も捕獲されたようです。
この地方政府の発表の後になってパークは謝罪声明を発表。
(参考)微博 2021/05/08
その中で「逃げた幼いヒョウは攻撃性が低く、事件の発表がパニックを引き起こす可能性を考慮して公表しなかった」と弁明しました。
編集所感
今回の概要!
- 実際のところどうだったのか
- 隠蔽された理由は?
- ネットでは批判の嵐!批判はOK?
表面的にこの対応を批判しても仕方ないし、どこでも起こりうる事なので注意深く考察していきます。
まだ中国でも情報が錯綜しているような状況です。そもそもヒョウが最初に逃げ出したのはいつなのか明らかになっていません。
最初の発見者にインタビューが行われていますが、彼によるとヒョウは半年以上この地域にいたという事です。
なぜならこれまでに村人の数人が見たという事です。まあ、これは曖昧な情報。パークが正直に発表すべき。
ネットでも意見が出ていますが、パーク内の動物の数が合わなかったらすぐに気付くはずです。そこまでいい加減な管理はしてないでしょう、さすがに。
ただ、半年も隠しているというのもどうかな。何だか違う気がします。
これはわたしの推測ですが、ヒョウが逃亡したのはごく最近のことではないかと思います。早くてもせいぜい4月に入ってからではないかと。
中国では5月1日のメーデーから5連休となっていて、パークとしては連休前の段階でヒョウが逃亡したと発表すると来園数に大きく響きます。
そのため隠蔽を続け、無事連休の終わりまで隠し通したということではないかと思います。
このサファリパークは民間ではないので今回の失態で閉園になることもないでしょう。動物園閉園なんて膨大な費用がかかりますから。
どうせ時間が経つにつれて忘れられ、また元の状態に戻ると思います。そしてこんなだから同じ事は繰り返されるかもしれませんね。
中国では民間でなくても実績という数字は重要なので、来場数というのは気にしているようです。
ただ、8日の休園発表も突然だったようで、当日はすでに来園していた観光客が大勢いたようですね。その人達に対する誠意も見られないですね。
この時スタッフもきちんと観光客に「何が起こったか正確には分からない」などと言ってきちんと説明できなかったようで、そりゃあ怒られるわ。
このような事態になってもパーク側から事実が公表されなかったというのが本当に恐ろしいですね。
この時にヒョウが近くをウロウロしていて人間に襲いかかったらどうするのか?そんなことすら考えていなかったようです。
この原稿を書いている5月9日の午前中の段階では3頭目はまだ捕獲されていません。警察や地方政府が全力で捜索を行っているようです。
二頭目捕獲時にヒョウが死んでしまったという噂が流れましたが、これは事実ではなかったようです。
麻酔で動かなくなった映像が公開されていたので、誰かが騒いでネットで拡がったのかもしれませんね。
逆に数匹の犬が反撃を受けて負傷したと報じられています。これでも危険性は低いと言うのでしょうか・・・。
ネットではパークだけでなく、浙江省に対しての批判も多く見られます。何だかいつものパターンという声もありますね。
これが中国特有かというとそういうわけでもないですが、新型コロナウイルスの初期段階で公表できなかったというのと重なりますね。
どこかしらで恥部や不都合な事実を隠蔽すべきという回路が動作してしまうんでしょうね、この国の人は。
恐らく多くの事態がこうして隠蔽して上手くいったという成功体験があるからこうした行動に繋がっているのだと思います。
それも中国だけのことではないですが、重大事項でもこうしたことが行われていることから、実際は深刻だと思いますね。
まあ、中国は過度な競争社会ですから、失敗すれば即脱落。それを誰もが知っているからこうなるんでしょうね。
日本なら当然会見が開かれるところですが、微博だけで終わるのは中国らしさなんでしょうかね・・・。
久々にネットのコメントを見て感じたのは、誰もが認める地方政府の失策なら中国と言えど自由に批判できるということ。
その批判は中央には及ばない。そういう意味での地方分権というのはしっかりできているのかな、なんて思います。
お〆め
ところでサファリパークって行ってみたいな。自分で車を運転して行けるところ。
あつまれ!しらゆきのてんこ森
第58話 しらゆきさんの好きな恐怖体験
足ぶらぶらのやつで、自分の席がグルグル回転するんだよ。走る方向も前向きや後ろ向きに変わってすっごい怖いんだよ。
垂直に落ちたりして・・・うわっ、話してたら手に汗が出てきたー!
「こわーい」って言いながら、顔はニヤけてるかも。
紐が切れたり、パラシュートが開かなかったら一巻の終わりだよね。まだ死にたくないもん。
知らない人に命あずけるのは勘弁だよね。