#0173 米国バイデン大統領「一つの中国」で台湾はどうなる?誰も語らないもう一つの米中問題!
台湾への関与はこれからも続けるものの、基本路線として「一つの中国」は維持する方向。
トランプ政権とは良くも悪くもまったく別のアプローチとなるようです。
今回の3行まとめ!
- バイデンは「一つの中国」という考え
- バイデンの中核スタッフが語る
- 米中関係は改善に向かう?
これは台湾メディアTVBSの独占インタビューにバイデン氏の長年の外交政策スタッフで選挙でも中核メンバーだったグレアム・アリソン氏の言葉です。
彼によると「中国の首都は北京にあり、台湾のような独立した国はない。米国はそれを認めず、独立した台湾も認めない」としています。
また「バイデン政権の中国に対する態度はトランプ政権のそれとは明らかに異なるだろう」とも述べています。
トランプ政権の4年間では、米国は台湾保障法を通じて台湾への強力な支援を行い、緊密な関係を維持してきました。
一方で中国はそれに対して激怒し、米中関係悪化の一因ともなってきました。台湾はトランプ政権の姿勢を歓迎していました。
バイデン新大統領はあくまで「一つの中国、二つの制度」に基づいたうえで、台湾への支援を継続し、さらに強化するとしています。
台湾メディアはこれが実現するのであれば、もはや一国二制度ではないと前向きに捉えています。
一方で中国ネットでは、「これは祖国統一から乖離している」「バイデンは陰湿で真っ直ぐなトランプよりも恐ろしい」など疑いを持ち続けています。
(参考)新浪網 2021/01/19
米国のアナリストは中国と台湾の問題は深刻な危機に直面していると評価する中、バイデン新大統領の就任で改善されるとみているようです。
編集所感
今回の概要!
- 台湾を救えない日本
- 世界は台湾に無関心
- まずは様子見のバイデン
まあ国民党と米国の関係の問題もあったし、日本の力をとことん削ごうと目論見た米国の計画が予想以上に大きな効力を発してしまったこと。
日本が再軍備に対して大きな拒絶感を示し、アジア地域に対する貢献という役割から軍事的側面を一切排除したこと。
まあ当時の政治勢力についてあれこれ言っても仕方がないですが、北朝鮮問題のように多くの国が関わるべきことが、今や米中問題でしかない。
朝鮮半島からしてみれば、自分たちのことで忙しすぎて台湾に目を向ける暇もなく、権益を何か得られるわけでも全くない。
だとしたらやはりその役割は日本が担うべきですが、日本も今のところ九二共識を尊重し、台湾を国として認めていません。
もちろんこうした中台の対立には我関せず。そして中国の認識に従うという姿勢ですね。日中関係が大事ですから・・・。
日本政府の姿勢についてはもういいですね。バイデン新大統領の話でした。
台湾メディアに色々と話したグレアム・アリソンという人はハーバード大学ケネディ行政大学院の初代院長。現在も教鞭を執っているとか。
そしてクリントン政権の国防次官補も務め、バイデンの外交政策スタッフとして数十年務めてきているそうです。
そんな旧知の仲であるアリソンは、トランプ政権とは全く異なるアプローチで世界秩序の再形成を行うとしているわけです。
就任演説では特に中国に触れなかったとされていますが、中国や友好国、国民の出方をうかがっているのではないかと思います。
ウイグルの人権問題に関しては強気に臨む姿勢は変えないそうだが、他については勇み足をしないようにしているようですね。
台湾問題もその一つでしょう。一国二制度だけどそうではないような体制を作りたい?何をどう実現するのかわかりませんね。
台湾は事実上完全に独立していて一国二制度は有名無実。中国政府だって本当のところはそれを分かっているけど、共産党が失敗したとは言えない。
あえて国際機関から台湾を弾き続け、言葉上で中国は一つだと言い続けて現実を覆い隠しているに過ぎないです。
台湾は本土への経済依存が強く、本土がなければ成り立たないと言っていますが、それは事実だと思います。
しかし中共もほぼ独立状態の台湾を統一可能だと明白な嘘をついて、ギリギリのところで体面だけ保っているつもりで、世界も何となくそれを支持しているだけ。
世界が一致団結して台湾を国だと認めたら中国の面子は丸潰れ。でもそうならないように友好国作りにせっせと勤しんでいますね。
おっとまたバイデンを無視してしまった。
バイデン新大統領はトランプ氏とは明らかに違って、これまでのむっつり悪い子の米国に戻るだけ。表立ってハッキリ言わなくなるだけ。
トランプ氏は包み隠さず米国の横暴さを見せていましたが、また水面下に潜ってしまうというだけのことと思います。
だからそっち方面の話じゃなくて中国と台湾と米国ね。
台湾はトランプ政権の強力なバックアップを受けていたこともあって、トランプ氏に再選してほしかったようで、相当ショックを受けていたようです。
逆に中国にとってはどれだけバイデン大統領が強硬な姿勢を見せるとしてもトランプ大統領よりはマシだと感じているのではないでしょうか。
ただ、国際協調に復帰して中国包囲網を形成し、対決姿勢を見せるならその限りではありませんが、どうなんでしょうね。
国際協調しようと高らかに自国優先主義を掲げようと米国は米国の利益を常に最優先とすることは変わりません。他の国もそうでしょう?
国際協調するのは自国の利益に繋がるからであって、中国の必死な姿を見れば、いずれにせよ自国のために動いているわけです。
バイデン大統領は中国、台湾、米国が、お互いの利益になるような新時代を切り開きたいのでしょうが、それはさすがに絵に描いた餅。
バイデン大統領が国際社会で強いリーダーシップを示せるかどうかが見所ですが、米国の失速を見せることになりそうな気がしますね。
すなわち中国が台頭する時代の幕開けということですよ・・・。
お〆め
そして・・・しらゆきさんのお手伝い:表情を変更したよ!
Twitterばっかり見てるから、Twitterから来てくれた人は多分わかるよ!最近色んな人が来てくれて楽しい!