#0131 韓国の潜水艦インドネシアで大不評!追加発注キャンセル危機!
今回の3行まとめ!
- インドネシア初の国産潜水艦
- 韓国から3隻を輸入
- 失敗?性能と信頼性に疑問
これはインドネシアが2011年に発注した大宇造船海洋が設計し輸出した3隻のうちの最後の1隻で、2019年にも3隻追加注文しています。
1隻目と2隻目は韓国で建造されて引き渡されましたが、今回の3隻目は各部品を韓国で製造し、国内で建造するという形になりました。
これら3隻はいわゆるドイツの209級ベースではありますが、それを基に韓国が長年作り続けてきて改良を加え、もはや韓国オリジナルの設計とのことです。
今回の就航を受けてインドネシアでは、潜水艦技術において地域のリーダー的存在となったと、誇らしげに報じられたようです。
しかしインドネシアの国会では、この3隻目に対して厳しい意見が飛んでいます。
まずは国防大臣が製造能力と品質、性能に対して不満を漏らしました。
「途方もない費用をかけて韓国から技術移転を受けたが、性能は非常に残念」とし「潜行能力が90日にも満たず、潜水持続時間が非常に不安定」と指摘しました。
別の議員は、80年代にドイツで建造され輸入した潜水艦が90日間潜行が可能なのに、大宇造船海洋との協業で建造した次世代潜水艦が30日間しかない点を指摘しました。
さらに別の議員も「大宇造船海洋からまともに技術移転を受けていない」として
「どのような技術がどのように移転されたのか明らかにすべきだ」と声を荒げています。
インドネシア政府は今後の3隻も韓国に発注を出していましたが、今年に入ってから契約を破棄してトルコへの発注を検討しているとも報じられています。
編集所感
今回の概要!
- どうして韓国?
- 韓国海洋軍備増強の野望
- どうして性能不足になった?
ではなぜインドネシアが韓国に発注をしたかというところなのですが、当初は他に中国とロシアが候補だったようです。
保守や建造も見据えると、既存の209級と同じ設計で提案してきた韓国になったということのようです。
それと90年代後半から始まった209級の改修の際に、大宇造船海洋に協力を依頼して近代化をしたことも影響していたようですね。
ここで日本は何をしているのかという話が出てくるかもしれませんが、潜水艦配備計画が始まったのが2010年頃。
その頃の日本は防衛装備移転の議論がまだ行われていなかったですから競争に参加することすらできなかったのでしょうね。
ただ、インドネシアの領海の広さを考えると、小型の潜水艦でカバーするには相当な数が必要になると思います。
当初の計画では新たに10隻を配備するとしていましたが、これは予算の関係で縮小しているようですね。
まあ、外にはそれほど出ないということなんでしょうけど、予算減少でどうなることやら。
韓国は領海も狭いですし、基本的に対北朝鮮なので小型でも問題ないわけですけれども。
最近は3000t級の潜水艦を作り、どんどん増やしていく計画ですけど、これは統一後に周辺国に対抗するためという考えが発端とか。
領海狭いのにそんなにたくさん必要ないと思いますが、輸出を意識して作っているのでしょうか。
それはさておきまして、インドネシアへの輸出が韓国としては初めてということで、潜水艦輸出国としては5番目だそうです。
今回の潜水艦がインドネシアの議会で批判噴出しているようですけど、前の2隻は問題ないのでしょうか。
既存のドイツ製は潜行日数が90日としていますけど、これはどういうことなんでしょう。
基本仕様としては50日のようですが、改良でこんなに伸びたのでしょうかね?
そして今回の新型潜水艦が30日?これも謎ですね。何かを失敗して潜り続けられないということなのでしょうか。
というか、こんな内容を議会で話してニュースになっていいのかと思いますね。作戦行動範囲がバレるじゃない・・・。
ここでみなさんは韓国の技術レベルがインチキだという内容を期待するかもしれませんが、これまでの実績を考えるとそれは考えにくいです。
ここで韓国批判を展開した方が内容的には面白いんでしょうけど、正直なところそれは難しいし不正確な情報、偏った推測になってしまいます。
考えられるのはインドネシア側の技術不足。そして技術移転が正しく適切に行われていないだろうという点です。
潜水艦技術というのは極めて高度なもので、日本でも建造できる企業は限られています。技術は十分でも実績がないだけかもしれませんが。
潜水艦の技術移転が初めての韓国側にも不備があったでしょうし、受ける側のインドネシア側も十分ではなかったものと思われます。
韓国もインドネシアも、これからの潜水艦事業のことを考えると手抜きがあったとは考えにくく、コミュニケーションか技術に問題があったと思われます。
建造に参加していた大宇造船海洋の技術者が全てをカバーしきれなかったのか、見落としてしまったのか・・・。
どうあれ韓国とインドネシアのコンビでポンコツが建造されてしまったということのようで、改修で改善されなければ信用問題になってくるでしょう。
次期潜水艦にドイツやトルコ、フランスを検討し始めたということですが、これにどういう狙いがあるのかわかりません。
韓国が国内向けに建造した潜水艦のトラブル多発が関係しているという報道もあります。
現段階では費用面もあってかトルコが有力視されていますが、実績だけを鑑みれば韓国には劣りますし、まだ噂レベルです。
お〆め
海に潜るってことですよね?
民間企業としてはうまくお金が回らず、その代わりなのか国から不可解な支援を受けていますからね。
なので表面的にだけ報道を捉えると韓国の武器輸出は上手くいっているように見えますけど、必ずしもその通りかどうかはわからないということです。