#0127 韓国政府系ファンド!愛国ファンドに続くか?国民から直接集金目指す!
今回の3行まとめ!
- 政府系国民参加型のファンド
- 30%の損失を政府がカバー?
- 市場から徹底批判!
韓国政府はニューディール政策に5年間で170兆ウォン(約15兆円)を投じるとしています。
このうち20兆ウォン(約1.8兆円)をこの政策ファンドという形で集めようという事です。
主な投資先はクリーンエネルギー、スマート物流、バッテリーなどになるとされています。
このファンドの特徴は、政府が3兆ウォン、政策金融機関が4兆ウォンを出資し、残りの13兆ウォンを民間からの資金で賄うという事です。
大きな特徴としては、投資リスクが高いものについては政府資金がより多く投資され、短期またはローリスクの場合は民間資金比率が多くなるとしています。
これは事実上損失が発生しても35%を政府が元本保証すると解釈されていますが、後から遅れて基本的には10%と訂正されています。
この報道を受けて、投資損失が税金で補填される。金持ちの投資リスクを政府が負担するなどと批判が起きています。
利回りについて、当初は年間3%台としていましたが、10年国債の1.5%台をやや上回るものになるとのことです。
しかしこうした元本保証と利益率保証は資本主義法違反であり、市場原理に反している。
税金で損失を穴埋めするこのファンドはポピュリズムファンドだという批判で溢れかえっています。
編集所感
今回の概要!
- 偏った政府系ファンド?
- 過去の変な政府系ファンド
- こんなの売れるの?
用途限定国債とそれほど変わらないように思えますが、それよりリスクもリターンもやや高いということです。
政府に直接貸し付けるという形ではなく、官民共同出資という形にして政府の直接的な負債の増加を抑えたということでしょうね。
とは言いながらも、形式上は安全運用というのを謳いたかったために、元本保証のようなことになってしまったようですね。
そうでもしなければ資金が集まらないと考えたのでしょう。
投資家の損失を政府が保証する不公平な金持ちのための制度だという声もありますが、これは的外れだと思いますね。
ならば少額でも投資すればいい。1万円くらいから投資できるでしょう?
制度的な問題もあって様々な批判がありますが、お金の集め方としては一つの方法だと思います。お金もそこそこ集まるでしょう。
基本的には民間金融機関と、ニューディールという単語に触発された個人、元本保証に安心した人だけだと思いますね。
こうしたファンドと言えば、1年ほど前に日本の輸出制限に対抗するために作られた必勝コリアファンドを思い出します。
これは官製ファンドではなく、民間投資企業が作ったいわゆる愛国ファンドです。
しかしながら金融業界のトップ、政治家、大統領を含む政府閣僚が相次いで加入を表明するなどして、非常に強い政治色を帯びたものになりました。
政府が一企業の投資信託に異常なまでに肩入れする事態となって、事実上政府が愛国マーケティングをする官製ファンドとまで言われましたね。
この反日愛国ファンドはサムスン、ハイニックス、LG化学と業績が好調な大企業が大半を占めていて、今のところは基準価額が開始時の50%超。
大成功しているわけですね。お偉いさん達も儲かっているということでしょう。
批判して買わなかった人は得しなかったということになっています。
中身は別に素材系の小さな企業に投資されたかどうかは調べていないので分かりませんが、ネーミングと政府支援で成功したという商品ですね。
政府系ファンドでは李明博政権時のグリーンファンド、朴槿恵政権時の統一ファンド、青年希望ファンドはどれも出だしから不調。
(参考)朝鮮Biz 2020/09/03
そして政権終了と共に下火になったようです。
もっとも朴槿恵政権のファンドは弾劾で終了してしまったようですけどね。
最近の右派政権では上手くいっていない政府系ファンドですが、ニューディールファンドも同じ道を歩むかどうかは分かりません。
どうやらこうした政府系ファンドは証券会社だけではなくて、銀行でも販売されることとなるようですね。窓口は広い方がいいからと。
そうなると明確な販売ノルマはなくても、懸命な広報と販促活動が求められるわけで、人気がなければ従業員の重荷になるでしょうね。
きっと上から言われるんですよ。そちらの銀行では販売実績が今一つですねとか。
やはり一番のマーケティングは、政治家や閣僚達が買いまくることじゃないですか?
彼らが1人100万円ずつでも買えば、いい宣伝になると思いますけどね。
やっぱりなんて言うのかな、国を支えるというより政権を支える意味合いの方が強いように感じますね。個人的には。
元本保証も曖昧だから、本当に再生エネルギーやITCなどに投資したければ別の商品にしてもいいんじゃない?
お〆め
ほら、例えば国債とか。
韓国の場合は色々と政府系ファンドをやってみたものの、あまり上手くいってないようですね。
ただ、それでも所詮一般国民にはあまり売れないと思うんだけど。
そして・・・
アイスも一緒に食べたね。
今日の本題はそこじゃないんですよ。
二人でテレビ観てる時はテレビに話しかけるようになるのかな?