#0125 売れない韓国中堅造船企業大売り出し!英ファンドは買収あきらめる!
今回の3行まとめ!
- 相次いで売り出される韓国中堅造船企業
- 名乗りを上げた英国ファンド
- 資金不足?結局断念!
5月には成東造船海洋がHSG重工業によって買収され、無事に再生手続きが終了しました。
(参考)ソウル日報 2020/05/12
これに続けとばかりに6月からは、大鮮造船が法廷管理下から卒業しようと売りに出されています。
(参考)朝鮮Biz 2020/06/11
今回はストーカー・・・。ストーキングホースビットという方式で行われるそうです。
これは、予め特定の候補者を仮に選定しておいて、本入札の候補者と競争させる方式、ということです。
7月中に入札手続きを終えて、できれば年内にも売却を終えたいということです。
これに興味を示したのが英国系のプライベートエクイティファンド。いわゆる企業再生ファンドが名乗りを上げました。
このファンドは会計資料検査、社員との懇談会などの実態調査を終えて価格交渉が進められていると報じられました。
しかし7月の実態調査の最中に資金調達が難しいとして、契約を断念。
(参考)朝鮮Biz 2020/08/20
輸出入銀行も年内売却が不可能だとして、非適格候補と判断しました。
編集所感
今回の概要!
- 大鮮造船?どんな会社?
- ファンドが諦めた理由
- 魅力の無い商品
5月に買収先が決まった成東造船海洋は、中堅といっても以前は世界トップ10に入る大企業でしたけどね。
こちらは2015年の造船業大乱に巻き込まれて失墜してしまいましたが、無事に復帰できたようですね。
今回主題となっている大鮮造船は釜山にある小さな造船企業だそうで、リーマンショックの時に法定管理に入ったようですね。
(参考)Wikipedia 大鮮造船
最近は業績が好調のようで、といっても政府から大量の受注を受けて無理矢理回生しているような状況です。
先日は海外からの受注があったとニュースになっていたようですが、先行きはどうかと思いますね。
韓国造船のビッグ3はそこそこ景気の良さそうな報道が出ていますけど、中堅はもろに感染症のあおりを受けています。
しかもこの大鮮造船の他にも韓進重工業も売りに出そうとしているようです。しかも年内売却が目標とか。
3つあったうち、最も見込みがあった成東造船海洋が真っ先に売れたわけで、残りの2つは売れ残り、といっても過言ではないと思います。
回生ファンドは要するに大勢の投資家からお金を集め、経営を更に改善してまた売り飛ばすつもりだったのでしょう。
それが、投資家達からは懐疑的に見られたようで、買収資金がちっとも集まらなかったということのようです。
恐らく一般の投資家達もわたしと同じように考えたのだと思います。
安く買い叩いたとしても、そこから付加価値を付けて転売できるとは思えなかったのでしょうね。
ギャンブルにしては分が悪い。そう感じたことでしょう。
そもそもこんな怪しいファンドしか名乗りを上げず、競合となる応札者も登場しなかったわけですから。
輸出入銀行は経営改善に成功したとしていますけど、造船業界自体の先行きが不透明ですからね。
報道によると、造船所の敷地を再開発すれば、資産価値が上がるんじゃないかという話もあるようです。
これは造船会社は潰して広大な土地だけ再開発するということですかね?いわゆる不動産開発のようですね。
たぶん、これは最悪のパターンで、関連企業が軒並み潰れて、かえって地価が下がるんじゃないかと思いますね。
生態系崩壊ということですね。
いずれにせよ、今回は韓国企業ですら手を出さなかったということですから、よほどの懸念があると考えられると思います。
2010年に債権団の管理下に入って、2017年にも売却に失敗したようです。
2017年にどこぞの企業が買収していたとしたら、恐らく失敗したでしょうね。
普通に考えれば今はいわゆるIT関連。クラウドサービスやAI、あとは非対面のeコマース、そういうのに投資した方がいいと思いますね。
あ、余計なお世話か。
国策銀行としてはいつまでも養っているわけにはいかないですから、何とかしたいんでしょうね。
コロナウイルスさえなければということでしょうが、それを言ったらキリがない。
残念でしたとしかいいようがないですね・・・。
お〆め
日本もほとんど国内需要で回しているような状況らしいですからね。