#0073 韓国自動車メーカー消滅危機再び!インド親会社が売却検討!
この双竜車がグループの経営を圧迫しているとして、マヒンドラは新規投資家を募り、株式の売却を検討していることを明らかにしました。
マヒンドラは双竜車買収後、大リストラを断行して業績を回復しましたが、労働者解雇で労使間に大きな溝を残していました。
しかし現在双竜車の経営は深刻な状況で、販売は好調だったものの、赤字削減には成功せず、現在は13四半期連続累積赤字を記録しています。
今年の第一四半期も2000億ウォンの損失を記録したと報じられています。
(参考)https://bit.ly/2C6GrTx 中央日報 2020/06/13
昨年8月には役員を削減すると発表し、経営状態の深刻さが明らかになりました。
2020年にはマヒンドラの役員が韓国を訪れ、再建には2300億ウォンが必要であり、韓国の産業銀行や産業通商資源部に支援を要請。
翌月には経営安定化のためには3年間で5000億ウォンが必要と試算し、支援を求めました。
このまま双竜車を見捨てるのではないか。または政府支援を引き出すための演出ではないかとも囁かれました。
4月には最低限必要な3ヶ月の資金400億ウォンがマヒンドラより提供され、当面の倒産は回避されたとのことです。
それでも韓国政府は双竜車への支援を決定していません。
斗山重工業や大韓航空、アシアナ航空に巨額の融資を決定したため、双竜車は見捨てられるのではないかという推測まで出ています。
双竜車は物流センターやサービスセンターなどの資産売却を進め、報酬削減も決定して資金確保に努めています。
それでもマヒンドラの継続投資撤回で、産業銀行の支援が必須な状況となっています。
編集所感
双竜自動車はハドンファン製作所として創業。
1962年に東方自動車工業と合併してハドンファン自動車工業に。
1967年には国策で新進自動車に編入。
1977年に独立して東亜自動車工業となります。
しかし負債増加に苦しんだ末、1988年に双竜グループに売却して双竜自動車になります。
1992年以降は莫大な赤字を抱え、1998年に大宇グループが買収して大宇自動車傘下に。
この赤字で双竜グループは解体への道を辿ります。
しかし1999年に大宇グループが崩壊で大宇自動車も崩壊。
2004年に中国の上海汽車が債権団より経営権を取得。
この時に技術を抜き取られたと韓国ではされています。
ハイブリッド車やディーゼルエンジンの技術が移転されたと確認されているようです。
その後現在のマヒンドラに売却されたという経緯です。
当然インドのマヒンドラも双竜自動車から技術を獲得したでしょうが、これについては韓国では全く語られませんね。
韓国国内ではインド企業の方が中国企業よりマシだとしていますが、その考え方は甘いんじゃないかと思います。
そもそも韓国国内では論じられていないですからね。思考の死角に陥っていると言えると思いますが。
技術取得のメリットがなければわざわざ韓国の自動車企業を買収しますか?という話です。
上海汽車は現在韓国GMの第3位の株主、持分率は約6%で、これにも何かしらの意図はあるかと思います。
双竜車は現在軍から600台の車両購入を受注しています。これは経営支援的な意味があるのかどうかはわかりません。
(参考)https://bit.ly/3hsAikA 朝鮮Biz 2020/06/04
わたしならこんな危険そうな会社の自動車を選定しないけど。
とにかく韓国政府はもう産業銀行もむやみやたらと融資できないので、自立を願うしかないという状況です。
最近はルノーサムスンも韓国GMも新車販売が好調で、双竜自動車が今後生き残っていくのは極めて難しいと思われます。
個人的にはもはや存続させる理由はないのではと思います。だからこそ政府も支援に消極的なのでしょう。
それこそ韓国GMやルノーサムスンが買収するというのがシナリオとしてあるかと思いますが、
今は感染症による輸出の大幅な落ち込みで、経営権取得をしている場合ではないと思います。
時期が違えばまだ可能性はあったかもしれないですけど。
本当に韓国の自動車業界は斜陽産業ですね。部品メーカーはそろそろ別の業界への供給を真剣に検討すべきです。
歴史のある自動車会社が消えゆくことについては色々な郷愁があるかと思いますが、それはそれとして次の時代を見据えなければなりませんね。
韓国も戦後復興を通じて古き良き時代があったのでしょうが、それは過ぎ去って、生き残りをかけた時代に突入しているということです。
財閥も次々と力を失って崩壊していく時代です。
国の交通インフラを担うはずの航空会社も感染症の影響で破綻寸前です。
航空会社を倒産させたり海外企業に売り渡すわけにはいかないでしょうから国家支援が必要でしょう。
ただ実質第5位の自動車メーカーはそうではないということです。
今のところは双竜自動車救済よりも、感染症関連の経済対策として多くのお金を各種企業への支援として拠出しているわけですから。
双竜車は2025年までの計画を発表して将来性を主張しましたが、できれば民間の投資会社にお任せするのがよいでしょう。
政府の財源も決して潤沢ではないようですから。
お〆め
韓国はいち早く感染症から抜け出して経済回復へと向かっているようなイメージがあるかもしれませんが、そうでもないんですよ。
新規感染に右往左往していてはいつまで経っても回復への推進力は生まれないです。
欧米を見て下さい。韓国よりも感染者は多いのに経済回復へ着実に歩を進めてます。
そして・・・
ところでなんで7年って分かるの?
とにかく買った方がいいですよ。