#0067 拉致被害者家族、横田滋さん死去!日本の立ち位置と北朝鮮
新潟市内で北朝鮮の工作員によって拉致された横田めぐみさん、当時13歳の父親である横田滋さんが6月5日、老衰のためこの世を去りました。
87歳でした。
横田めぐみさんは当初誘拐事件とされていましたが、何の手がかりも得られないまま長い年月が過ぎました。
1997年に北朝鮮の脱北者の証言で北朝鮮に拉致された可能性が濃厚となり、横田滋さんは他の拉致被害者家族と家族会を結成。
2007年まで代表を務めました。
妻、早紀恵さんと共に全国を講演して回り、被害者の救出を訴え続けました。
最近では体力の低下を理由にメディアの前に出ることもなくなっていました。
横田めぐみさんに会ったという証言が脱北者や元工作員から伝えられましたが、
2002年の日朝首脳会談ではめぐみさんの死亡が北朝鮮より伝えられました。
その時の説明によると、1986年に結婚し、翌年に女児を出産。しかし94年に自ら命を絶ったということでした。
97年に火葬され、2004年に本人の遺骨が返還されましたが、DNA鑑定の結果別人と判定されました。
2014年、横田夫妻はめぐみさんの娘であり孫にあたるキム・ウンギョンと面会を果たしました。
横田夫妻はめぐみさんは生存していると堅く信じ、戦い続けてきましたが、残念ながら滋さんはめぐみさんに会うことはできませんでした。
本当に無念だったでしょう・・・。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます・・・。
編集所感
国際社会の中では日本政府の力のなさというのを身に染みて感じますが、これほど無力感を覚えるものは他にありません。
周辺国によって不当に拉致された国民を政府が救うことができない。これほど残念なことはないでしょう。
別に今の政権がとか、これまでの政府が、というよりも、そもそも日本という国の力がここまでのものということが残念でなりません。
北朝鮮に対する日本の切り札は国交正常化と経済制裁だったわけですが、経済制裁に関しては結局のところ乗り切られたということです。
もはや北朝鮮に対して、これらと引き換えに拉致問題を進展させることは出来ない状況になりました。
国連や米国が北朝鮮への経済制裁を強めたことで、日本の経済制裁の割合が縮小していったわけです。
核問題も相まって、北朝鮮の主要な交渉相手は米国へと移っていったわけです。
妻の横田早紀恵さんは2006年に当時のブッシュ大統領と会談し、拉致被害者の救出を訴えました。
米国大統領に訴えることで、解決に繋がるのではないかと考えたのでしょう。
それは日本政府の力の限界を感じてのことだと思います。
先日米国が横暴を振る舞う中国に鉄槌を下しているという話をしましたが、今の日本にはそれをする力がないということです。
日本は経済的に中国に強く依存しているため、中国に対して毅然と立ち向かうことができないのが現状です。
今の香港の状況に対してはっきりと批判できる政治家がどれほどいるでしょうか?
それよりも経済が重視されているわけです。
北朝鮮とはこれまで拉致問題の解決のために会談を続けてきました。
2002年には5人。その後その家族5人の10人を奪還することができましたが、それ以降はほとんど進展がありませんでした。
日本政府には一体何が不足していたのでしょうか。これを考えるよい機会になればと思います。
単に改憲を答えにしたいわけではありません。もっと本質的に日本には力が不足していると思います。
軍事力もその一つでしょう。
飛んできたミサイルを撃ち落とせるかどうかという態勢しかとれない日本の軍事力を北朝鮮が恐れるわけもありません。
これまで北は散々日本近海にミサイルを撃ちましたが、反撃される恐れが全くないわけですから。
これで北朝鮮は武力に関する優位性を理解したことでしょう。
対話による解決を主張する人も多くいますが、対話では交換条件が当然要求されます。日本だけのメリットでは対話は進みません。
日本は代わりに何を与えますか?制裁解除?食糧支援?お金?それで約束される結果があるでしょうか。
対話にはもう一つ要素がありますよね。それは脅しです。
日本は北朝鮮に脅威を与えられるものを持っていないわけです。持っていても行使できなければ同じです。
北朝鮮に対して有効な力を持っている国はどこでしょうか?
米国、中国、ロシア?
韓国はどうでしょうか。ある意味軍事的にも経済的にもオプションはありますが、実質上今は無視されているような状態です。
わたしは米国トランプ大統領に聞いてみたいですね。もし米国民が同じような状況にあったら、あなたは何をするのかと。
オバマには聞きたいとは思わないです。横暴でデタラメながらも力の行使に躊躇しないトランプに聞いてみたいです。
日本は本質的に力が不足しています。今の経済力もその一つです。
そして解決すべき様々な未解決問題を抱えています。
北方領土や尖閣諸島、竹島といった領土問題。
終わったはずの慰安婦や徴用工の問題。
徴用工に関しては韓国への輸出規制を強めて対抗していますが、このやり方はちょっと褒められませんね。
完全に別であるべき話ですから。
戦後の経済復興に成功して、世界有数の経済大国になったと喜ぶ一方で、日本は戦後も様々な面で苦汁をなめ、敗北を喫しています。
今回の拉致問題に関してもそうです。
これを機に、わたしたちも改めて考えなければなりません。
一人一人が何ができるのか。次世代に何を残していけるのか。
感染症などで苦しい状況ではありますが、これからの、将来の日本のために、できることをやらねばなりません。
強く、やさしい国を作っていくために。
お〆め
少なくとも米国の協力なしに守り切ることも難しいです。複合的な作戦が必要です。
まずはミサイル発射台や基地も精密に叩かなければなりませんし。
まあ軍事力以外の何かしらの権力権限でもいいんですけど、そういうものがないですからね。
そして・・・
この気持ち、オンライン申請した人には分かりませんよ・・・。
だってこの前言ってましたよね?あれはマイナンバーカードを登録させるための罠で、実際給付までの時間に差がないって。