#0058 韓国LG化学、今度は国内で爆発事故!実は常習犯・・・
この大山工業団地では同様の事故が相次いで発生していて、対策が急がれます。
爆発が起きたと推定されるのは5月19日午後2時20分頃で、現場にいた職員4人のうち一人が死亡し、職員2人が呼吸困難で救急搬送されたとのことです。
事故は固体触媒350kgを1,000リットルの触媒移送容器に移す過程で発生したとされています。
LG化学によると、作業中に圧力が高まって安全バルブが作動したが、触媒中にあったアルキルアルミニウム成分が空気と反応したと推定されると説明しています。
この物質は第3類危険物質とされていて、空気に触れれば火災が発生する成分が10%程含まれたとされています。
この事故で近隣住民への被害はないようです。
事故後すぐにこの工場の稼働は中断され、有害化学物質の漏出はないようです。
LG化学は「今回の事故で被害を受けた方に心から慰労とお詫びの言葉を申し上げ、真相究明と原因分析を通じて事故が再発しないように努力する」と話しているようです。
この工業団地では3月にロッテケミカルが爆発事故を起こし、近隣住民を含む56人が死傷。
LG化学は1月に圧力上昇で爆発音が発生して周辺住民を驚かせ、設備の一部が破損するなどの事故を起こしています。
LG化学は5月7日にインドでガス漏出事故を起こして12人が死亡していて、こうした事故を頻繁に起こしていることが分かります。
この石油化学工業団地では5年間で28件の事故が発生していて、団地内の4社が昨年8月に、安全と環境分野に8,070億ウォン(約700億円)を投じると発表しました。
さらに事故の再発防止を徹底し、安全点検を行うと約束しましたが、事故は後を絶たず、地域住民への不安感が広がっているようです。
編集所感
国や地域、企業に関わらず、何らかの不注意や様々な要因で発生してしまうものだからです。
それは国や地域、特定の企業の問題ではないということを明らかにしておきたいからです。なので慎重に扱う必要があるのです。
とはいっても今回の事故に類似した韓国国内の事故。この工業団地。そしてLG化学。
調べてみれば多くの事故を起こしていて、これはちょっと企業として、業界として、国として根本的な欠落があるのではないかと疑いたくなります。
韓国メディアやネットは安全不感症なる言葉を使いますが、こうしたことから正にこれが当てはまるのではないかと感じてしまいます。
その、こちらとしては単に今回の件やほんの数件をもってして大げさに煽るという意図ではないのです。
本当に慎重に言葉を選ばなければならないですから。
こういう事故って年に数件でも多いと感じますよね。恐らく5年で10件でも印象としてはしょっちゅう起きたと感じると思います。
LG化学は1月9日に同じ工場で爆発事故を起こしています。これだけでもまたかと感じます。
(参考)https://bit.ly/2Zmz83F YTN 0109
先日報じましたけど、インドのガス漏出事故は5月7日。そしてこの事故。これだけでも安全不感症だという印象を受けてもおかしくないと思います。
2018年5月にはポリマー製造過程でタンクが破裂してすすが出て、近隣の田畑を汚染したようです。
この工業団地だけでも昨年や一昨年は10件近くの各種事故が起きているわけです。2017年は3件で、それ以前も少し少ないようですけど。
これはこの工業団地だけの話なので、広げればもっと大きいですし、大きな事故も起きています。
韓国では2015年、2016年には比較的大きな事故が多発しているようですね。
そしてLG化学といえば、先日ちょっと電気自動車のバッテリーシェアでPanasonicを抜いたと話しました。これは今年の第一四半期の統計です。
韓国のバッテリーメーカーは頭角を現しているわけですけど、ここ数年は国内の太陽光発電所に設置されている電力貯蔵システム(ESS: Energy Storage System)で火災を多発しているわけです。
メーカーは自然発火ではなく他の設備が発火して引火したみたいに言って事故調査委員会と対立しています。
そういえばカナダでLG化学のバッテリーを搭載した電気自動車が突然爆発したという事故もありました。
まあこうして色々あるんですが、一企業の問題でもありますし、団地の問題でもあり、業界や国の問題でもあるわけです。
この工業団地では事故が起きる度に委員会などを立ち上げて再発防止や安全対策に取り組むとしているわけですが、結局機能していないようです。
委員会があっても管理監督者が曖昧で、事故が起きても責任を負う機関があるわけでもなく、結局個々の企業の問題になるわけです。
3月にはロッテケミカルが爆発事故を起こして、この時は住民にまで被害が出ているわけです。
こうした事故への不安を抱えて地域住民は過ごしているわけですよ。
そしてこういう見方もあるんですよね。その、設備が老朽化してきて更新しなければならない。
当然費用がかかるわけですから企業としては少しでも後ろにずらしたいのですが、こうしたことも事故の一因となっているのではないかと。
ロッテケミカルの例を挙げると、大規模な被害が発生し、国内の他の工場も操業停止になって赤字にまで転落しています。
長い目で見れば安全対策に時間と費用を割くのは経営上重要ではないかと思います。
経営者としては利潤追求は重要ですが、近視眼的になりすぎている点もあるのではないかと思いますね。
それは経営としてはいかがなものでしょうか。
色々と報道を見ていますと、これと同じ日にLG化学の別の市ではLGの化学工場を視察して安全の取り組みを点検しているわけです。
その工場では安全点検に取り組んで、市民の安全を最優先にしていると言いながら、別の工場では事故が起きていたという。
もうこれは笑えない話としか言えないですよね。
ちょっと!笑わない!!
お〆め
これは安全不感症ですよね。
笑顔でした?
ちょっと勘弁してよ。
この工業団地だけの問題ではないので、国がもっと厳格な指針を出して国内全体で安全性を高めないと、こうした悪い印象は抑えられないですよね。
この評価が下がると調達金利も上がるわけで、これは経営に直接的な影響を与えることになりますね。
そして・・・
あ、この動きですか?